
脳は言葉を聴いている
前回はOKラインを設定しながら自己肯定感を育てる方法をお伝えしました。
今回は、その延長として「言葉」と「身体」の力にフォーカスします。
何かに挑戦してうまくいかなくても、「やってみた」という行動にOKを出してあげる。
そんな積み重ねが、どんな自分でも受け入れる力になっていきます。
「不安で何も手につかない」「うつっぽくて動けない」――
そんな時には、自分を責めやすくなったり、「自分には価値がない」と感じてしまったりすることもあります。
でも、そんなときにこそ大切なのは、自分が使っている言葉に気づくことが大切です。
たとえば、
「どうせ無理」「もうだめだ」「最悪だ」
といった言葉を心の中でつぶやいていないでしょうか。
それを責める必要はありません。
ただ、私たちの脳は、それらの言葉をしっかり“聴いている”のです。
脳は聞いた言葉に反応し、それに沿った状態をつくろうとします。
だからこそ、できるだけ「自分にかける言葉」をあたたかいものに変えてあげましょう。
「どうせ無理」→「何とかなるかも」
「もうだめ」→「まだできることがある」
「最悪」→「ここから何か学べるかも」
そして、言葉だけでなく、姿勢や表情も心に影響します。
落ち込んでいるとき、自然とうつむいて、表情も暗くなりますよね。
でも、笑顔をつくったり、背筋を伸ばしたりするだけで、脳は前向きな状態へとシフトしやすくなるのです。
これは「身体心理学」でも示されていること。
たとえば、笑顔になると「楽しかった記憶」に脳がリンクし、ドーパミンが分泌されます。
ポジティブな言葉を声に出せば、舌や口の動きも脳に影響を与え、前向きな感情とつながっていきます。
つまり、言葉・表情・姿勢・行動を少しずつ変えることで、心も自然に整っていくのです!
【オススメワーク】
①朝起きたら、背伸びしながら「今日もラッキー」と声に出してみる
②鏡の前で笑顔をつくり、「いい1日になる」とつぶやく
③歩くときは少し大股で、背筋を伸ばしてみる
どれかひとつでもいいので、今日からできることを選んでやってみてください。
「そんなのムリかも…」と思ったら、「やってみたら変わるかも?」に言い換えて、一歩だけ踏み出してみましょう。
